Check Shirt With My Friend



doublet　21SS15SH91



博士「人もブランドもコロナ禍で本性が露になると思わないか」

助手「そういう面もあるかもしれませんね」

博士「コロナ禍でノワール・ケイニノミヤが沢山のアイテムを生産中止にしたんだよ」

助手「20AWの話ですね」

博士「普通なら売れ線は残すじゃないか。でも買いやすいのを削って、モンスターみたいなのは残したんだ」

助手「ブランド哲学ということですよね。見習うべき判断です」

博士「あらためて変人の為の服なんだなと確認したね、ギャルソンって」

助手「やめて下さい!!」

博士「メジャーになりすぎて忘れられているけど。なにしろ俺が好きなくらいだからね、変人向け」

助手「本当に怒られますよ!!」



博士「で、doublet（ダブレット）なんだけどさ」

助手「いやな予感がする」

博士「21SSが入ってきたんだ」

助手「凄くいいコレクションです」

博士「イケイケぶってるのは表層だけで、心の弱った寂しいボッチ君のための服だったんだよ」

助手「だからまずいって!!」

博士「俺は気づいてたけどさぁ、やっぱりそうだったんだなって。だってクマちゃんの人形つけてWith My Friendだぜ」

助手「契約を切られたらどうするんですか」



博士「幼少期に癒された人形を思い出して、ライナスの毛布みたいに一緒に過ごしてほしいって言うんだ。10代20代はまだしも30代40代のおっさんも着るんだぜ。凄いよ」

助手「素直に可愛いでいいじゃないですか」

博士「いやぁ～、可愛いだけでいいならここまでしないよ。明らかにおかしいだろ。おかしいからこそ素晴らしいよ。これこそファッションの本質だよ」

助手「褒めてるのかなぁ、、、」



博士「ファッションってさぁ、現実の自分と理想の自分の隙間を埋めようとする行為だろう？顔がきれいだの拙いだの、スタイルが良いだの悪いだのからはじまってさ、人は自分を選べないじゃないか。ボクに才能があったらなとか、なんでこの両親なんだろうとか、あと10年早く生まれて出会っていればとかさ。自分を選べないことの貧しさっていうのが、ファッションの入り口にあるんだよ。そういう存在のどうしようもない貧しさこそファッションの本質だと思うんだよ。その貧しさは解消しようがないからさ、カッコよさや美しさなんて表層的なもんでさ、本当の救いなんてないわけじゃない？救済という意味ではさ、せいぜいクマちゃんで癒されるくらいしかないもん。だったらいっそ、クマちゃんくっつけちゃえみたいな、ね」



助手「お洒落なんてどうでもいいみたいに聞こえるんですけど」

博士「いや、逆逆。心の問題ときちんと向き合うのって、今の時代に必要な事だろう。逆にトレンディー」

助手「まあ、誰もが苦しい時に本気ださないのってイケてないですからね」

博士「そうだろ？ふざけてる体を装って、実は本気でこれなんだよ。心の癒しとか周囲への優しさとか気持ちのこもった贈り物とか、そういうのがdoublet21SSのメッセージなんだけど、マジでこのメッセージだからいいんだよ。さみしいのは君だけじゃないよって。一見冗談っぽく見せてるけど、本心は冗談じゃないと思うんだ。真面目に口にすると圧が出ちゃうから、おかしい顔で面白く伝えてるだけ」



助手「うーむ、なんとか軟着陸したから良しとしましょう。発売はいつですか」

博士「全国一斉1月16日土曜、実店舗開店時刻。うちはオンラインも10時から11時の間くらいだね。うちの店も正直コロナでマジでやばいから、是非買ってクサイ」

助手「もう少し言いようはないのか、、、」

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