2021年08月06日
【doublet/8月7日発売】羊について。愛について。

羊飼いのジャケット
doublet 21AW07BL120
深夜ラジオだった。
30年、もしかしたらもっと昔の話だ。
ビートたけしのオールナイトニッポンだったか、
吉田照美のてるてるワイドだったか、
そんなような番組。
ゲストは国土が広大な国からきた人で、
生まれ育った場所の近くで、
80代の女性が若者にレイプされた話題だった。
ボクの国はトテモ広くて牧場と羊ばっかりだから、
100km以内で母親以外の女性に会うのは
スゴク珍しいしね、と彼は話した。
そうして彼の初体験の話題になった。

「羊だ。」
彼は言った。
「みんなお気に入りの羊がいるんだ。」
ホストが爆笑した。
彼は笑わずに話をつづけた。
「数百頭ゼンブ個性があるんだ。
優しい羊もいれば、我儘な羊もいる。
もちろん名前で呼ぶよ、スグニわかるよ。
ボクはお気に入りの羊とだったからLuckyだった。」
ホストはさらに大爆笑になった。
彼は笑わなかった。
「羊がいなかったり、
羊に嫌がられたりした奴は悲惨だ。
樹の幹の穴や
地面に虫や蛇がつくった穴で済ますんだ。
きっと冷たいだろう。
羊のからだはとてもアタタカイよ。」

夜のラジオの話はここまでだ。
この先は覚えていないから。
その代わりおじさんの初体験の話をしよう。
なに!?、聞きたくない!?
そうだろう。
著名人でもない不細工なおっさんの
初体験の話を聞きたい奴はいない。
だから今度こそ話は終わりだ。
尻切れトンボのまま終わりだ。

気づいたか。
そうだ。
俺は愛について話そうとしている。
悲しいが、
心温まり、
うまく話せないのに、
饒舌で、
崇高かつ、
馬鹿馬鹿しく、
醜悪で、
美しい、
目に見えなくても確かにそこにあり、
触れることはできるが、
手に入れることはできない、
何かについて。

あなたはRecycle Loveがあり得ると思うか。
再利用の愛。
すなわち、
やりなおしの愛。
君はSustainable Loveを信じるか。
持続可能な愛。
すなわち、
永遠の愛。

過去へは決して戻れない。
愛をやりなおすことなどできない。
みないつか必ず死ぬ。
永遠などない。
永遠の愛などない。
なのに、
求めずにいられないのはなぜだ。
それでも、
求め続けるのはなぜだ。
愛を。
リサイクルを。
サステイナブルを。
羊を。
暖かい羊を。
ボクのアタタカイ羊を。

「いや~、どうもどうも。
じゃあ今夜の最初のお葉書は
静岡県の、ペンネーム、ナレナレしい子さんから。
『僕のジャケットは
国産羊のリサイクルでできてるみたいですが、
羊の毛はいつから生えてきますか。
修学旅行より前に生えてしまった時は
刈った方がいいのでしょうか。
PS. おしべとめしべはどう違いますか。』」
通販は8月7日(土)実店舗開店時間から
Narrenschiff.jpの下記URLで、
⇒https://narrenschiff.jp/?pid=162355173
送料と代引き手数料も無料です。
Posted by ナーレンシフ at 22:30│Comments(0)
│doublet
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。